「あることを強く“意識する”」ことが、精神的な病のが苦しみにつながっていきます。※
これまで意識しないでやってきたことを強く“意識する”ようになると、これまでうまくできていたことがうまくできなくなり、「ちゃんとできるようにしよう」と思って努力すれば努力するほどそのことに対する意識が強くなりさらにうまくできなくなってしまう。
このようにして苦しみがどんどん大きくなってしまうのが精神的な病なのです。
「あがらないようにしよう」という思いで努力すれば、“アガル”ことに対する意識はさらに強くなってしまいます。
「手洗いを何度も繰り返さないようにしよう」という思いで努力すれば“手洗いを繰り返す”ことに対する意識はさらに強くなってしまいます。
「人づきあいをちゃんとしなければいけない」という思いで努力すれば、“人づきあい”に対する意識はさらに強くなってしまいます。
このように意識が強くなってしまうとさらにうまくできなくなってしまうのです。
これまでちゃんとできていたことが、「強く“意識する”」ことによってうまくできないようになり苦しみとなっているわけですから、苦しみをなくすためにしなければいけないことは、「意識しないようにする」ということなのです。
「精神的な病と戦ってはいけない」
「精神的な病の症状をなくそう」と精神的な病と戦ってはいけません。戦っても勝つことはできません。戦っていることが苦しみになっているのです。
戦えば戦うほど精神的な病に対する意識が強くなり症状は悪化してしまう可能性が高いのです。
精神的な病と戦わないようになった時に苦しみはなくなります。
戦わないということは、「精神的な病を受け入れた」ということになります。
精神的な病を“受け入れる”ことができた時に苦しみはなくなります。
「精神的な病と戦っていることが苦しみになっている」
ということを頭の中に入れておいてください。
※正確には「あることを(マイナスに)強く“意識する”ことが苦しみにつながっていく」となります。
マイナスに強く意識してしまうようになったのは、過去にそのことに関することでとてもつらいことがあったからです。
そのことに対して恐怖心があるために、マイナスに強く意識してしまうのです。