精神的な病で苦しんでいる人は、「どうして自分が苦しくなっているのか」を理解しなければいけません。
精神的な病の苦しみは、「自分の中で戦いが起こっている」ことを表しているのです。
それを勘違いして、「絶対に勝てる、こんな症状なんか吹き飛ばしてやる」と相手(もう一人の自分)を威嚇し戦い続けようとしています。
そもそも、戦いを吹っかけていったのはあなた自分ですよ。
人前であがってしまった時に、「何あがってんだよ、情けない」ともう一人の自分を馬鹿にし、「そんなんじゃだめだ、消してやる」と攻撃し始め、戦いが始まったのです。
それから、あなたの相手を消すための攻撃はエスカレートします。「どうにかして倒してやるんだ」と考え悩み行動するのです。
しかし、そんな的外れな攻撃など相手に通用するはずがありません。
相手はビクリともしません。
間違えないでください。
あなたが戦っている相手はまったく抵抗していないのです。あなたが勝手に気持ちが高ぶって、相手に対する攻撃がひどくなっているだけなのです。
それでもあなたの攻撃に対して相手は微動だにしません。
(これらのことは、あがり症だけでなく強迫性障害や場面緘黙症などほとんどの精神的な病に当てはまります)
精神的な病で苦しんでいる人は、自分の中でこのような戦いが起こっているのです。
今の苦しみは、自分が勝手にもう一人の自分に対して攻撃を始め、攻撃をエスカレートさせ、それでも相手を倒すことができないから、「どうすればいいんだ」ともがいている様子を表しているのです。
これは、頭の中に入れておいてください。
あなたが、どんなに相手(もう一人の自分)を倒そうと必死になって戦っても、絶対に相手を倒すことはできません。
相手を倒そうと攻撃すればするほど、あなたの苦しみは大きくなっていきます。
あなたの中での戦いが苦しみとなっているのです。
(攻撃し続けているあなたが“顕在意識”、あなたが倒そうとしている相手が“潜在意識”です)
「戦いからは苦しみしか生まれない」
このことを忘れないでください。