「夜明け前が一番暗い」
ということわざがあります。
精神的に苦しくなった時、「どうにかしてこの苦しみをなくそう」という思いで、一生懸命苦しみをなくすための方法を考えます。
しかし、「どうにかしよう」という思いで精神的な苦しみと戦っても苦しみはなくなっていかず、逆にどんどん大きくなってしまうのです。
それでも「精神的な苦しみをなくすんだ」と戦い続けていると、「もうダメだ」と思うくらいのギリギリまで追い込まれてしまうことになってしまいます。
ギリギリまで追い込まれ「もうやれることはやった。もうどうでもいいや」と苦しみと戦うことをやめて、「そのままの自分でいい」という思いになった時、苦しみはだんだんなくなっていきます。
だんだん夜が明けていくのです。
うつ病・あがり症・場面緘黙症・強迫性障害など精神的な病で苦しんでいる人は、「どうにかして症状をなくそう」と症状と戦い続けている人です。
症状と戦い続けているために苦しみはどんどん大きくなっているのです。
苦しみをなくすには戦いをやめなければいけません。
「症状が出る自分でもいいんだ」という思いになって、症状を“受け入れる”ことができた時に苦しみはなくなっていきます。
症状を受け入れると、症状を強く意識することがなくなり、症状のことを考えることもなくなってきます。
症状のことを考えなくなると症状は出なくなります。(症状が出ても苦しみと感じなくなります)
もし、ギリギリまで追い込まれて「もうダメだ」という思いになった時には、
「夜明け前が一番暗い」
を思い出してください。
明けない夜はありません。